ブログネタ:受験の思い出 参加中
「もう受験のシーズンも終わりだな」
「あらそう。残念だったわね」
「え?僕達は受験生じゃないから別に関係ないぞ」
「あらそう。残念だったわね」
「うーん、まぁ確かに残念な結果に終わった人も多いだろうけど」
「あらそう。残念だったわね」
「うーん、一体誰に向けて言ってるんだ?」
「あらそう。残念だったわね」
「こら!答えになってないぞ!わけが分からないぞ!」
「うるさいわね。結局何も追試などが無いまま一年間が終わってしまいそうじゃないの。最早その必要もないくらい学力が足りていないと判断されたんでしょうね」
「おい、僕の事を言ってるんじゃないだろうな?ちゃんと平均点を取ってるから進級出来るぞ」
「あらそう。残念だったわね」
「いや、だから何に対して言ってるんだ?よく分からないぞ」
「あらそう。今の学力で進級してしまうなんて残念じゃないの。すぐに落ちこぼれてしまうでしょうからね。一年間通って半分くらいの点数だったという事は、もう一年同じ学年をするのがちょうど良いんじゃないかしら」
「うっ、まぁ一理あるのかもしれないけど、来年になったら頑張るからたぶん大丈夫だぞ。っていうか受験の話とちょっと違うじゃないか」
「あら、そうかしら。別に中学生が高校生になる時とか、高校生が大学生になる時だけが受験ではないんじゃないかしら。毎年成績を残さないと進級出来ずに落第させられるわけだし、そういう意味では毎年受験しているようなものよ」
「なるほど。そう捉えた方が普段の勉強も頑張れるかもしれないな。お前はずっとそういう意識でやってきたのか?」
「まぁ、私は受験なんてした事が無いわよ。何を考えているのかしら」
「おい、話が違うじゃないか。こうしてしっかり高校に通ってるぞ。テストだって毎回学年1位だし、毎回受験みたいな気持ちで真剣にやってきた結果なんじゃないのか?」
「しつこいわね。受験や試験というのは学生の学力のレベルを試すためのものでしょう?私はちゃんとした試験問題になっているかどうか、教師の実力を試すためにやっているのよ」
「……一人だけ全く次元の違う事をしてたんだな……教師はそれを知ってるのか?」
「あら、私からはわざわざ言ったりしないけれど、中には気付いている教師もいるんじゃないかしら。難度も質も及第点の教科もあるし、逆に何とか私に間違えさせようとして、毎回2、3問どうでもいい問題を忍ばせてくる教師もいるわね。皆にとっては正解してもしなくてもどちらでも身にならない問題よ」
「何か毎回平均点辺りで一喜一憂してるのが凄く恥ずかしくなってきたな……それで、この一年間はどうだったんだ?お前にとって難問と言えるような問題ってあったのか?」
「ええ、そうね。一つだけどうしても解けない問題があるわね」
「え、答え合わせも済んでるのに、まだ分からないのがあるのか?それは興味深いな。どんな問題だ?」
「しつこいわね。どうして私がこうしてあなたと毎日会話しているのかよ」

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